コンテナ市況レポート 2012年12月

オランダのスキポール空港に降りたったのは11月25日(日)午後3時半ごろ、入国検査を終わりタクシー乗り場の屋外に出ると4時過ぎであった。その間約30分。余りに早い入国審査に驚いた。入国審査でパスポートを見せ、型通りの2、3の質問に答えると日本語で“アリガト!”と審査官に笑顔で挨拶されたのが印象的であった。手荷物受取場で荷物を見つけて、課税無しの人気の無い出口から出るだけであった。日本ではパスポートの審査後、課税、非課税の申告で検査官の手荷物の検査があるが、オランダはパスポート検査で入国がOKになると、手荷物については全く関与しない様である。数ヶ国のEU国での経験しかないが、市街地を走るトラム、地下鉄は日本の様な厳格な改札口は無い。自動券売機で乗車券を買い自由に乗り降り出来るのに戸惑ってしまった経験がある。人を信じる性善説を前提としているのか、改札設備と人手のコストを比較して、人を信じることを優先させているためか?但し違反をした場合の罰金はかなり高いと聞いている。

KLMの成田からの直行便での11時間半の旅は快適であった。その訳はKLMが提供しているEconomy Comfort席を往復使用したことにある。若干の追加料金でEconomy席より少し余裕がある席である。機内でのサービスはBusinessクラスに近く、特にお酒が好きな人は、食事毎に、ビール、ワイン以外に種類は少ないが食前酒、食後酒の提供がある。男女とも経験豊富なキャビンアテンダントによるプロフェショナルな仕事ぶりに感心する。我々の担当は、頭の薄い男性アテンダントで、食事時にバーテンダーに変身、手際良く注文をこなしていた。食後に紅茶をお願いすると、“ブランデーはどうする?”と聞かれ嬉しくなった。マイレージと居心地でJAL, ANAを使用していたが、機会があればいろいろな世界の航空会社を利用するのも新たな発見がある。

アムステルダムに来たのはCOA会議とIntermodal Showに参加するためである。今年で2回目のIntermodal Show参加であるが、COAも今年リース会社最大手のTextainerが加入。邦船では日本郵船が、NYK Groupとして加入し、邦船では始めての参加となり、事務局長のPatrick Hicks氏も喜んでおられた。確かに年々メンバーが増え盛況になって来ている。Intermodal Showでの顔見知りが増え、交換する情報も質の高い物になって来ている。一年に一度、いつもの常連メンバーと会う。担当者は変わるかもしれないが他のメンバー会社との情報交換が新たな価値を生むように思う。異文化、異人種の交流がこれからの日本人、日本の会社にとって大きな飛躍、改革のヒントを得るのではないかと思う。内向きはガラパゴス志向に陥る危険性がある。

予想もしなかったロスアンゼルス港、ロングビーチ港で11月28日から1週間ILWUのストライキが発生した。かなりの数のコンテナ船の滞船が起き、コンテナインベントリーにも大きな影響を与えたことは予想できる。その上、US East Coast/GulfのILAとUSMXとの労使交渉の期限が12月29日に切れるため、その動向に依っては大きな混乱が起きる可能性もあり予断を許さない。

今年の主要船会社は、前半は赤字だが第3四半期に黒字化を達成するところが多いと聞いている。邦船3社の定航部門は川崎汽船を除き赤字予想である。船会社にとって来年も引き続き厳しい年になる。専門調査会社の予想では来年年末のコンテナ船の船腹量は、今年の年末より9~10%増加することが予想されている。

中国のコンテナメーカーは引き続き、生産調整、工場の生産一時停止でコンテナ価格の値下がりを食い止める努力をしている。現在のコンテナ価格は$2,200 per 20fで下げ止まり、値上がり傾向にある。主要リース会社はコンテナの値上がり前、来年第1四半期生産で各社4~6万TEUの追加発注をしたようである。一方、工場在庫は現在、60万TEUを超えている。ほとんどのリース会社はまだまだ93~95%の高い稼働率を維持している。大手リース会社は船会社からの上海、釜山、タイ、台湾、シンガポールへの返却についてはデポのスペースを確保するためにいろいろな手段を使い需要地に動かす努力を引き続きしている。

衆議院選挙が12月16日(日)に行われる。戦後、長い自民党政権が続いた日本の政治に民主党が風穴をあけた2009年7月から3年4カ月余り、また流れは自民党政権に戻ろうとしている。国民の大きな期待、70%以上の支持率を得て民主党はスタートした。実際の政治スタイルは自民党時代と大きな違いは見られず国民に大きな失望感を残して政権交代も余儀なしの状況である。どのような理想やビジョンを持った高潔で優秀な人でもこの政治の世界に入ってしまうとただの人になってしまう様である。選挙に当選するために努力をしているようにしか見えない政治活動。政治家は日本の外から日本を見て国民を幸せにする政治を目指してほしい。我々はそういうことができる人を選ぶ必要がある。政治家には地位、財産より名誉を目指してほしい。

何処まで当たるか分からないが来年6月以降から世界経済が上向くと予想する経済通もいる。何が起こるか分からない、何が幸いするか分からない。だから人生面白い。各個人が希望を持ち、全体ではそれは大きなウネリになる。ひいては経済、政治、世界を変える力になる。商売も結局は前向きな心情であると考える。常に希望を持ち、明るく、積極的に物事に当たって行けば、周りの人を明るくし、周りの人を幸せにすることができる。それが人の輪を広げることに繋がる。EFIと商売して良かったと言われるようにして行きたい。2013年を迎えるに当たり、EFIと関わる人を幸せにできるように引き続き新たな挑戦をして行きたい。

株式会社EFインターナショナル
中尾 治美


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