コンテナ市況レポート 2013年5月

5月6日(月)と7日(火)に上海で開かれた第12回Container Owners Association(COA)の会議に出席した。投宿した上海のホテルはいつものように虹橋空港の近くのコリアンタウンの一角にあるホテルである。羽田空港からの上海への便利さと、昼間はお客さん回りで外出しているため高価な市中ホテルは必要ない。料金はリーズナブルで、サービスも悪くない、従業員の教育も行き届いているので快適である。宿泊している人もほとんどが韓国人である。そのため朝食のメニューは韓国人向けである。上海でも本場の韓国料理が楽しめる。日本人にとって違和感はない。

一つ気になることは、韓国の若いビジネスマンの多くの人が朝からインスタントカップ麺を食べることである。カップ麺が世に出たのは小生が高校受験時代である。40年以上も前のことである。カップ麺の便利さは理解できても小生には非常食としか思えない。他に手作りの麺料理があればそれを選ぶ。しかし今の40~50代はカップ麺で育ったためか?それなりの愛着があり、食べることにより精神的に落ち着くのであろうか? 以前、香港人の同僚に自分の好きなカップ麺持参で出張する強者もいた。このカップ麺世代は韓国人だけでなく、アジア人全般の40~50代の人に共通するのかもしれない。カップ麺がちょっとした手作り麺料理よりおいしくなっているという証明かもしれないが?

上海はタクシー料金が安いので約25kmタクシーに乗っても1,000円前後である。市内での車の混雑で遅れることを考えて余裕をもって移動すれば、郊外の安ホテルに滞在する方が経済効果はバッグンである。 6日の夕方6時のカクテルレセプションに遅れないように4時半にタクシーでプードン地区にあるCOA会場に向かった。長江の支流、黄浦江に架かる南浦大橋上の混雑もなく幸運にも30分で会場に到着した。開場1時間前である。

上海に来る前、日本では鳥インフルエンザが大きな話題になっていたが、COAが開かれるホテルの手前にあるアジアで一番大きな博覧会場、上海新国際博覧センター(室内展示場面積、57,500平方メートル、室外展示場、20,000平方メートル)もすでに多くの人で賑わっていた。COA会場のホテルでもいくつかの国際会議が開かれて多くの人が泊まっていた。世界中からこれだけの参加者をこの時期に集められるその魅力は上海だけでなく、中国という国が持っている世界に対しての影響力を示しているものであろう。また、鳥インフルエンザで何十人亡くなろうとも、上海市の人口、2500万人と比較すると物の数にはいらないのかもしれない。鳥インフルエンザの話はあまり深刻な話題にならなかったが、レストランで鳥料理を注文する人は少ないようである。それなりに中国の人も注意していることは間違いないようである。早く収束することを祈るばかりである。

今回の12回COA会議は参加者が200人を超えた。毎年その規模は大きくなっていく。COA自体、世界のコンテナ業界でそれなりの地位を確保し揺るぎないものになってきている。現在のコンテナ業界が抱えている問題を当事者同士が会って話し合える意義は大きい。COA事務方の苦労、努力無くしてはこの会議の成功はない。年々大きくなっていくのを見ているとCOA事務方の能力を高く評価したい。

4月のアメリカの失業率は7.5%、前月より0.1ポイント改善。非農業部門の就労者数も16万5000人増加。NYダウは1万5000ドルを超えた。東京市場の株価は1万4000円台を回復した。円は4年7か月ぶりに1ドル=101円を東京市場で記録。東京市場の株価は1万4000円台を回復した。この円安が続けば、上場企業の2014年3月期の連結経常利益は前期に比べ2割増えると予想されている。これからはこの円安を日本は有効に活用する必要がある。観光立国を目指し、多くの外国人に来てもらえる魅力的な国にすべきである。多くの国際会議を誘致することも必要であろう。企業は労働者に利益を還元し、国内消費を高め、国民に元気を与え日本が世界の経済に貢献する番である。そのために国が民間を支援できることは多い。“アベノミクス”を歴史に残すために政府は頑張ってほしい。

業界紙によると訪船3社は2014年3月期で黒字を予想する。

この困難な定期船の現状において黒字を確保するのは大変なことである。これも運賃修復と減速運行などによるコスト削減によるものである。ただいえることは一社だけ生き残ることは難しい。そのためにも業界の動きを見て速やかに業界の動きに対応する体制が必要である。その中で日本船社でしかできないものを見つけ出して差別化を図ってほしい。

新造コンテナ価格は7月以降の生産が確保されていないコンテナメーカーが多いためか、$2,300 per 20fと下落気味で推移している。中国の新造コンテナの工場在庫は現在、70万teuになっている模様である。このままの状態が続くようであれば100万teuの大台に乗るのも時間の問題であろう。リース会社各社のデポ在庫もアジアで増加傾向にある。欧州の速やかな経済回復と米国の更なる経済発展をこれから需要期である夏場に向かって大いに期待したい。

株式会社EFインターナショナル
中尾 治美


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