沖縄の未来 / コンテナリース会社の優位性 / Reachstackerの販売開始 / コンテナ市況レポート 2019年3月

  • by 中尾 治美

             2月中旬、沖縄に飛んだ。初めての沖縄である。行ってみたいと思っていたがなかなか実現できなかった沖縄である。朝4時起き、寒波が来ているのでその朝の冷え込みは半端ではなかった。YCAT、6時04分発、6時35分羽田到着。7時40分羽田発那覇行ANA463便に目を擦り擦り乗り込んだ。席はほとんど満席である。それも若い人が多い。那覇までの3時間弱はあっという間に経ってしまった。飛行機の窓から見える沖縄の海は青く美しかった。到着するとこれまた多くの若い人の出迎えを受けたのだが、それは沖縄でキャンプを張るプロ野球選手が同じ時間帯に到着したことを知った。外気温24℃。20℃の温度差である。空港からレンタカーを借りる場所への移動中、ものすごいスコールに見舞われた。大嵐である。台風が来ているのか?しかし10分ぐらいで到着すると青空が見えてきた。
              昼食に入った大衆食堂のメニューにはほとんどの定食に沖縄そばが付いている。魚フライ定食を頼んだら、半場でない刺身が付いてきたのには驚いた。これで二人前楽しめる。そして驚くほど安い。昔、安室奈美恵さんのようなお姉さんが給仕をしてくれた。ここは沖縄だと実感した。それだけで嬉しくなった。そうしていると中国人の家族が6人ほど入ってきて慣れたようにメニューの券売機を眺め中国語でしゃべりながら料理を選んでいた。ホテルの50~60台の駐車場はほとんどレンタカーで埋め尽くされていたのには驚いた。
              尋ねたお客さんに喜んで迎えていただき、話すのにも一段と熱が入った。皆さん純朴で沖縄人の気質かゆったりしていているのでせっかちな自分が恥ずかしく思えた。仕事の都合で一泊しかできなかった。しかし、今日本の中でも一番注目を浴びている沖縄。南国沖縄がこれからさらに発展する活力、可能性を実感できた。ちなみに札幌の同じ日の最高気温はー1.8℃、最低気温はー7.3℃。温度差26~31℃である。その日の夕方、横浜に戻ってきて気温8℃に震え上がった。これが日本である。

              経済戦争の期限が3月1日から延期されとりあえず最悪の事態は避けられるような状況である。中国の1~2月の輸出は前年同期比4.6%減、3,532億ドル、輸入は前年同期比3.1%減、3,095億ドル。対米貿易収支は、輸出が14%減、輸入は35%減と振るわない。トランプ大統領は何と言っても経済人である。落としどころを考えていて中国と折り合いをつけることであろう。
             2018年米国貿易統計は、輸出は7.6%増、輸入8.6%増。しかし収支は前年度比10.4%増、8,787億ドルの赤字。12年振り、過去最大となった。中国が約半分4,192億ドルを占める。但し、2019年1月住宅着工件数は約123万戸、5カ月ぶりの増加。2月の非農業部門の雇用者数は前月比2万人増。平均時給は前年同月比3.4%増。失業率は3.8%。米国景気は2009年7月から拡大局面にあり、今年で10年目に入り、経済成長の戦後最長を塗り替える勢いである。

              世界No.1のフリートを誇るTritonとNo.3のTextainerの2018年度の収支報告が発表になった。12月末が会計年度である。

リース会社

売り上げ
(US Million Dollar)

純利益
(Million Dollar)

稼働率(%)
(年間平均)

合計Fleet数
(千TEU)

Triton

$11,350.30

$349.60

98.2

6,166

Textainer

$613.00

$51.00

98.1

3,355

 

             リース会社大手2社の年間平均稼働率が両社とも98%を超えているのには本当に驚きである。昨年が如何に売り手市場のマーケットであったか理解できる。現在の世界的コンテナ需要状況からみると、大手リース会社はフリート数が大きくなると稼働率が落ちない流れがある。物流が変わると船会社はそれに合わせてコンテナを手当てする必要がある。船会社が投機的にコンテナを手当てできない現状、リース会社の新造コンテナ、デポコンテナに大いに頼らざるを得ない。数は力である。リーマンショックのようなことが起こらない限り大手リース会社は安定である。

              2月末の新造コンテナ価格は、$1,770 per 20f。中国の新造コンテナの在庫総数は721,000TEU (Dry: 690,000TEU, Reefer: 31,000TEU)。

              今年からフィンランドに本社があるKalmar 製のReachstackerの販売を始めた。過去、欧州を訪れた時、興味深い大型のフォークリフトが目についていた。日本で見る機会は無いので大いに興味を抱いた。Kalmar社の製品を日本で販売する話が飛び込んできた。Kalmar社は歴史が古く。設立は1883年までさかのぼる。彼らの製品の中に夢にまで見たReachstackerがあることが分かった。今まで日本で販売できたらいいなと思っていた製品、Reachstacker。その驚きとやら嬉しさというのはなかなか言葉で言い表せない。是非優秀なKalmar社のReachstackerを皆さんへお届けしたいと考えている。

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