コンテナ市況レポート 2013年4月

“鉄の女”と呼ばれた英国の元首相、マーガレット・サッチャー氏の訃報が9日報じられた。“英国病”と揶揄された英国で規制緩和を断行し、英国証券市場を“ビッグバン”で蘇らせ、ロンドン市場を世界の金融センターに導いた。 79年から90年の11年間在職間、その辣腕に批判もあるが、その後の英国の経済復活を見ればその功績は明らかである。

日本は91年初めにバブル経済が崩壊し、失われた20年と言われる経済停滞に悩まされてきた。その間日本の首相は現在の安倍首相を入れて15人目、在任期間の平均は1.5年である。日本国の将来を左右する責任者が目まぐるしく変わる国を世界は信頼してはくれないであろう。90年代に我々の仲間で話題になったのが90年に英国首相を辞任したサッチャー氏を日本の首相に招聘し規制緩和をやってもらったらという夢のような期待論が話題になった。しかし英国も2008年のリーマンショック以来、景気低迷に悩んでいる。そんな中、英国政府はロンドン金融街シティ―の要であるイングランド銀行総裁にカナダ中央銀行総裁のカナダ人を7月に抜擢する。その能力は未知数であるが、英国政府の英断に注目する価値はある。国境を超え優秀な人材を活用する。日本ももっと柔軟に対応する必要があるのではないか、得るものは有っても失うものは無いはずである。その人材活用がもたらす効果で大きな飛躍が期待できるならばそれも一つの国を変える手段である。必要であれば英国のように国外に人材を求めてもいいのではないか。民間で成功した良い例が日産のカルロス・ゴーン社長のケースである。ゴ―ン氏が1999年来日し、有利子負債が2兆円、国内シェア12%に落ち込んで経営危機にあつた日産を2003年に全ての銀行負債を返済し、国内シェアを20%まで上げた実績がある。これを人は“ゴ―ンマジック”と呼んだ。

株高の御蔭でデパートには買い物客で埋まり、高額商品が売れているという。美術・宝飾・貴金属、高級時計を始め高級車の人気が上がっている。企業は約100兆円近い内部留保を持っていると言われている。その何十パーセントかを賃上げに回すことにより国内消費を押し上げ日本の景気を改善できる。その好循環が“アベノミクス”を本物にすることになる。日本の再生には規制緩和が必要である。それを打ち破る勇気と英断を安倍首相に望みたい。今後野党にお願いしたいのは、安倍首相が提唱するデフレから脱却するためにインフレで景気の浮揚を図る“アベノミクス”に政党を超えて応援して欲しいということである。

4月に日銀総裁就任した黒田氏が打ち出した“量的・質的金融緩和”政策により円安が加速されている。9日で対ドル99円台になり、約4年ぶりの円水準に戻った。この円安傾向に拍車が掛かることが予想される。300兆円の資産を持つ生保マネーが日本国債から利回りの良い米国債などにシフトする動きが円安を招くからである。

国内のコンテナ在庫の不足が目立ってきた。船会社も日本でリースを始めているため、リース会社によっては船会社に日本向けにコンテナを出しているケースも出てきている。その反動を受けて中古コンテナナの品薄感が増している。残念ながら円安のため円貨での仕入れ価格が、1年前に比べ20%以上高くなっている。またこの1週間で円は対ドルで6%近い値下がりとなった。$1.00=JPY100も時間の問題である。そのため中古コンテナを使用して中古車を輸出する業者にとってコンテナの手当は大きな問題である。

2012年の全世界のコンテナ製造量は約270万teu、前年度比15.6%減であった。内訳はドライコンテナが 235万teu,リファーコンテナ12万teu、特殊コンテナ11万teu、その他12万teu。リーマンショックの翌年、09年を除き、04年以来の最低生産量となった。

2012年前半のコンテナ価格は上昇基調にあった。後半値下がりに転じた。そのため、リース会社は前半高値で購入した在庫の平均価格を下げるために、第4四半期から13年の需要見込みで積極的に購入してきたため今年に入り新造価格の値段は持ち直してきている。船会社も積極的に自社所有コンテナを安値圏で確保すべく買いに出ているのが今年の特徴である。

大手リース会社は引き続き積極的に新造コンテナを購入している。リース会社はまだ稼働率90%以上を維持しているが、冬場に船会社からの返却を受け稼働率は低下傾向にある。新造価格は$2,400 per 20fで推移しているようである。船会社は、欧州航路に大型船の投入が有るが、スペース調整を行っているが、欧州の運賃は軟調である。その一方北米向けは米国経済回復の明るさから運賃回復期待感があり、夏場に向って本格的に回復が見込まれる。

FBC社が特許を所有する20f Sliding Door Containerは4月上旬、名古屋と大阪に陸揚げされ、購入先に納品された。来週には横浜港にも到着予定である。暫くの間、名古屋、大阪、横浜の各港にて現物の展示を予定している。興味をお持ちの方は是非弊社までお問い合わせをお願いしたい。既に、大手船会社様、ロジステック関連会社様等から見学の申し込みが来ており、現物確認後に購入を検討したいとの打診をいただいている。引き続き、海運、物流関連の関係者の皆様はもとより、その他の業界の皆様にも広く現物をご覧頂きたいと考えている。

株式会社EFインターナショナル
中尾 治美


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