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【市況レポート】「ホルムズ封鎖によるコンテナ枯渇と運賃暴騰」「トランプ旋風は日本改革の好機」他~2026年5月
目次
ホルムズ封鎖で100万TEU不足!?迫りくるコンテナ枯渇と運賃暴騰

トランプ米大統領が2月28日イランを攻撃して以来、ホルムズ海峡は閉鎖状態にあります。海運調査会社のLinerlyticaの最新レポートによると、イラン戦争が始まってから、ホルムズ海峡から出港できたのは、総積載量12万7000TEUの非イラン系コンテナ船、17隻のみで、31万2812TEU相当の79隻がペルシャ湾で稼働停止状態にあり、更に28隻のコンテナ船が、現在、湾内フィーダーとして配船されているとのことです。
31万TEU相当の79隻の船が閉じ込められているということは、31万TEUの空コンテナが、ペルシャ湾岸の港で、次船に積まれるのを待っていると考えられます。それに加え、31万TEUのコンテナが船で既にペルシャ湾岸の港に向かっているか、ペルシャ湾岸の港向けに何処かの港で次船に積むために待機していると言えます。そう考えるとペルシャ湾岸に閉じ込められている31万TEUの不稼働コンテナが湾岸諸国と取引している各船会社、Forwarder, 荷主に対して与える影響は実質、100万TEUを超えるコンテナ需要を引き起こす可能性があるのではないでしょうか? ホルムズ海峡閉鎖によるコンテナ不足の影響は計り知れないものがあると考えられます。
同時に、79隻の不稼働船舶が、コンテナ船舶不足を引き起こしています。過去2ヶ月間の新造コンテナ船の引き渡し隻数が少なかったため、市場は深刻な船腹不足に陥っていると言われています。そのために用船料は上がり、また、スペースが逼迫するために運賃上昇が続きます。
常識を壊すトランプ旋風の衝撃。今こそ日本も自己改革の好機
5月14日(木)、トランプ米大統領は北京で習近平国家首席と会談をします。中国も総輸入量の10~13%を頼っているイラン石油が止まっていますので、是非、世界に多大な影響を与える2カ国間で、イラン問題の即時解決を図ってもらいたいと希望します。全世界の国、人々が注目しています。
いみじくも高市首相が3月19日の訪米の折、トランプ米大統領に対して、“世界中の平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけだ!”と発言しました。現在の世界の指導者を見渡してもそれに応えることができるのはトランプ米大統領しかいないのは事実だと思います。
トランプ米大統領は、型破りで、過去に見られない破天荒な大統領であることは間違いないと思います。トランプ米大統領は、国際的には、2026年1月7日の大統領覚書で「31の国連機関」と「35の非国連関連機関」、合計66の国際機関・条約からの脱退または資金拠出停止を指示しました。国内では、公共放送への連邦資金支出停止、海外向け政府系放送などの資金凍結・縮小措置、対外援助・国際拠出の大規模停止等、大きな波紋を巻き起こした事例があります。
良い悪いは別にして、彼でなければここまで既存の強力な既得権益を持つ組織を短期間で影響を与えることはできなったと思います。一方、各国政府に自己防衛・自己改革を迫っています。日本も自分の国は自分で守らなければ誰も守ってくれません。日本も、今が、自己改革をするチャンスであると考えます。
中東紛争で84万TEU消失、北米減退の裏でアフリカが急伸

コンテナ荷動き統計を取り扱うContainer Trades Statistics(CTS)によると、3月の世界のコンテナ荷動き量は前年同月比2.4%減、1591万TEUと減少。前月比では5.8%増。中東情勢悪化の影響で、前年同月比でマイナスでした。一方、1月と2月の荷動きが増加したため、1~3月期のコンテナ荷動き量は前年同月比4.4%増、4720万TEUでした。地域別にみると、3月はこれまで好調に推移していたインド・中東発着の荷動きが大きく減少しました。特にインド・中東の輸出貨物は前年同月比で29%減となるなど、中東情勢悪化の影響が出ています。CTSは中東の紛争の影響により、3月だけで世界のコンテナの荷動きが約84万TEU減少したとしています。今後数カ月で、より広範囲に影響が出ると予想しています。北米に関しても、世界から北米向けの1~3月期のコンテナ荷動き量は前年同月比3.8%減でした。CTSは、関税政策の不確実性が続く限り、北米向け荷動きの縮小は驚くべきことではないとしています。一方でサハラ以南アフリカ地域は好調に推移し、世界からアフリカ向けの1~3月期のコンテナ荷動き量は17.7%増となりました。特に極東~アフリカ間の貿易が3割以上伸びる成長を牽引したとしています。
3月は予想超えも需要減は加速?先行き不透明な米国市場
全米小売協会(NRF)とハケット・アソシエイツが5月8日に、米国主要港における小売関連貨物のコンテナ輸入実績と最新の予想を公表しました。3月のコンテナ輸入量は216万TEUで、前回予想比で19万TEU上振れしました。4月の予想は前年同月比3.6%減、313万TEUとし、前回予想から5万TEU上振れました。5月は11.1%増、217万TEUで前回予想比8万TEU増、6月は8.2%増、213万TEUで前回予想比3万TEU増となりました。7月は7.8%減、220万TEUで前回予想から横ばい、8月5.5%減、219万TEUで前回予想比1万TEU増、9月は1.3%減、208万TEUとなりました。NRFは、5月、6月は昨年の追加関税導入後の急激な輸入減少の反動で増加する見込みであるが、イラン紛争に起因する世界経済の不確実性の中でインフレが進行していくため、輸入減少傾向は今後も続くと見ています。バケット・アソシエイツは、1~3月期のコンテナ輸入量は前年同期比で減少しており、今後の需要も弱まっているので、在庫の積み増しの停滞と地政学的な緊張の高まりが、今後の見通しをますます不透明にしているとコメントしています。
北米・欧州で明暗分かれる。PSS導入で変わる最新物流
Drewryが5月7日に最新コンテナ船運賃指標を発表しました。
| コンテナ船運賃指標(WCI) 2026年5月7日 ※Drewryより参照 | |||
| 航路名 | 運賃(ドル/FEU) | 前週比 | 前年比 |
| 総合指数 | 2,286 | 3% | 10% |
| 上海/ロッテルダム | 2,170 | 2% | 6% |
| 上海/ロサンゼルス | 3,062 | 5% | 13% |
| 上海/ニューヨーク | 3,721 | 7% | 2% |
Drewryは、太平洋航路でピーク・シーズン・サーチャージ(PSS)の導入などにより、運賃が上昇したと分析しています。また欧州向けは5月15日付けで主要コンテナ船社が短期運賃の値上げを計画していますが、需要軟化により、値上げが実現する可能性は低いと予想しており、今後の運賃は安定するとしています。
2026年4月の新造コンテナ情報~生産21%増!船会社が急ぐコンテナ確保の裏側
4月の新造コンテナ価格は$1750 per 20fで前月比約2.9%、$50の値上げとなりました。鋼材の値上がりより、床材の値上がりがコンテナ価格を押し上げた大きな原因となりました。新造コンテナ製造本数は、575,477 TEU(Dry: 532,013 TEU, Reefer: 43,464 TEU)でした。先月と比較すると、生産本数は+90,869 TEU(Dry: +92,387 TEU, Reefer: -1,518 TEU)、Dryは増加しましたが、Reeferは減少しました。比率では、生産本数+18.8%増(Dry: +21%、Reefer: -3.4%)となりました。Dryについては引き続きホルムズ海峡封鎖による影響が出ていると考えられます。
4月末新造コンテナ工場在庫数は、1,529,015 TEU(Dry: 1,472,819 TEU, Reefer: 56,196 TEU)でした。3月との比較は、在庫総数+64,310 TEU(Dry: +60,912 TEU、Reefer: +3,398 TEU)で、比率では、総数+4.4%(Dry: +4.3%, Reefer: +6.4%)となりました。
4月の工場出荷本数は、511,167 TEU(Dry: 17,068 TEU, Reefer: 40,066 TEU)でした。4月も船会社はホルムズ海峡封鎖で当面不足する本数を補うため、発注した本数と同じくらいのコンテナを引き取ったと言えます。
海外の若者との交流で見えた、次世代を動かす「期待と愛情」の力

過去2ヶ月間に、イタリアとスペインの20~30代のそれぞれの若者と仕事の関係で会う機会がありました。彼らと話をしていて、彼らの仕事に対する真摯な態度、それから日本人と仕事をすることの喜び、それは多分、日本のアニメ、日本食、日本の生活習慣等の異質文化の興味から来ているものと思いますが、彼らの人柄を知るにつけ、私自身、一緒に仕事をしたいなと強く感じました。私が若い時、海外に出て、やる気だけの私を暖かく受け入れてくれた海外の年寄りや経験者の意識が、今、なんとか分かってきたような気がします。
弊社の20~30代の若者が仕事で期待以上の力をだしているのを見ると頼もしくなります。多分これは年寄りや経験者が、若者、未経験者とのコミュニケーションを通じて、彼等に対して基本的に感じる愛情から来ていると思っています。若い人から無限のエネルギーを得て仕事に励んでいる自分が嬉しくなります。
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