コンテナ不足、船のスペース不足問題 / TBSテレビに弊社出演「コロナワクチンを超低温輸送できるSuper Freezer紹介」| コンテナ市況レポート 2020年12月

             “過ぎたるは及ばざるごとし”で船会社、リース会社に対する風当たりが強い。輸出用コンテナ不足、船会社のスペース不足に対しての話題が姦しい。コンテナが無いために輸出できない。コンテナを何とか調達しても今度は船のスペースがなくて輸出できない。この状態が今、中国、アジアで起きている。日本も例外では無い。もともと運賃が安いので船会社の日本の船積み割当は少ない上に、日本寄港する船会社も限られている。少ない割当なので運賃を上げても輸出ができないと言うのが現実である。一方、日本から直行の欧州・北米船が少ないので、ハブポートである釜山に一度、運んでから欧米に輸出することになる。直行便と違い余分な運賃がかかるし、日数もかかることになる。1970/80年代日本から欧米の輸出がアジア全体の5~6割に時代に比べ、現在の5%前後のシェアーではこれも致し方ないことか?

              船会社は輸出先からコンテナを需要地に戻すことができれば現在の輸出用のコンテナ不足は解消される。それができていないところに問題がある。COVID-19パンデミックスが大きな影響を与えていることは間違いない。船会社は荷主とSCを結び、ある一定の荷物輸送量のためにコンテナ(COC)を荷主に提供している。そのためにコンテナを輸出地で提供する必要がある。コンテナを需要地に持ち帰ることができない場合はコンテナを需要地でリース会社から借りる必要がある。中国の場合は世界の工場として多くの製品が輸出される。そのために新造コンテナを中国で調達することは理にかなっている。その結果、新造コンテナの95%以上が中国で製造されている。

              船会社は自分で必要とするコンテナ(リース・自社所有)を運用し、需要地でそのコンテナをCOCとして荷主に提供している。現状のように持ち帰りが思うように行かない場合、投機的にリース会社が中国のコンテナ工場に発注し、蔵置している新造コンテナをリースすることで間に合わせる。リース条件は需給バランスで変わる。売り手市場か?買い手市場か?で大きな差が出てくる。リース会社は売り手市場のときに今までのロスを取り戻す努力をする。一方、リース会社が将来の需要を見越して大量の投機的発注をし、手持ち在庫を増やし、同じような考えをするリース会社が出てくると競争原理でリース条件は悪くなる。船会社が何も要求しなくてもリース会社がお互いに競争するために成立するリース条件は船会社にとってかなり有利なものとなる。

物理的に船会社は輸出した量と同じコンテナ量を輸出先から実入りで持ち帰ることは無い。輸出先からの貨物が無いからである。例えば、欧州、北米に100個行ったら、実入りで持ち帰えるのは35~45個。残りの65~55は空で持ち帰えざるを得ない。そのために船会社の輸出運賃は欧米から中国の需要地までの空回送費用を織り込む必要がある。しかしそれも船会社が欧州航路のように23000TEUの巨大コンテナ船を投入しそのスペースを埋めるために競争をしだしたら運賃は採算割れを起こすほど下がる。それが、今年の春先まで現実に行なわれていた。その運賃が夏以降大きく変わってきた。現状の船会社の運賃はどうかと言うと、上海からロッテルダム向け$4,581 per FEU、上海からロス向け$4,081 per FEU。引き続き中国・アジアからの輸出は強く、船のスペース不足は続くものと見られるので現状の高値運賃は続くものと見られる。ちなみに過去5年平均の運賃は$1,503 per FEUである。

              コロナ禍での需要低迷からの反動に加え、7月以降の欧米のクリスマス・年末休暇消費財関連物資の輸出増。米国の住宅着工件数は、在宅勤務増加で一戸建ての需要が増加し、8月以来100万戸を超え、10月は153万戸と6ケ月連続で増えている。その結果、住宅用家具の需要も増加。初めてマイホームを手に入れる世代の需要喚起を低住宅ローン金利が後押ししている。

              11月末現在の中国コンテナ工場の新造コンテナ在庫は274,485 TEU (Dry: 229,195 TEU, Reefer: 45,290 TEU)。新造価格は$2,600 per 20f。2020年末までの生産総本数は260万TEUを超えると見られる。現在の工場残のコンテナは全て船会社により抑えられていると見られ、製造工場も生産能力を上げて需要に応える体制をとり、来年の2月12日より始まる中国の旧正月まで生産ラインはフル操業である。現在注文しても3月以降の製造となる。新造コンテナ価格も$2,700 per 20fに値上がりの見通しである。

              米国でのウイルス感染が止まらない。1日あたりの感染者が20万人を超える。そのためにカリフォルニア州は12月6日より自宅待機命令を発動。通勤禁止、屋外飲食を禁じた。カルフォルニア人口4000万人の8割が影響を受ける。経済的ダメージは大きい。

一方、欧州でのCOVID-19は消息に向かっている。英国は2日にロックダウンを止めた。そして8日にワクチン接種を始めた。そのワクチンが臨床試験で有効率が90%を超える米製薬大手ファイザー社製のメッセンジャーRNA (mRNA)ワクチンで、マイナス70℃以下で保管する必要がある。

その超低温を提供できる冷凍コンテナがある。それは弊社が代理店をしているThermo King社のSuper Freezerで、30年以上の実績がある。Super Freezerは、マイナス60℃の保冷能力で、高級マグロ等超低温を必要とする輸送に使用されてきた。従来大手欧州船会社が使用している。Thermo King社はCOVID-19ワクチンの運送・保管用に通常のSuper Freezerのプログラムに少し手を加え、マイナス70℃まで保冷能力を高めた。もちろん冷凍UnitだけでなくBoxの品質もそれに合わせて造り変えた。

              その情報を各方面に伝えたところ、TBSテレビが興味を持ち、Super Freezerの実物を取材したいとの申し出を受けた。運が良いことに、弊社が販売したSuper Freezerを琉球海運さんが、東京/沖縄航路で運用されておられるので、TBSテレビ取材の件をお願いすると快諾していただいた。それで12月8日朝7時放映の“あさチャン!”で、英国でのコロナワクチン接種開始のニュースの中で、コロナワクチンは超低温での冷凍輸送・保管を必要とするが、それに合致するThermo King社のSuper Freezerがあるので、日本の視聴者に安心してくださいと言うメッセイジを込められた。それまではどの番組を見てもマイナス70℃の超低温の冷凍庫は限りが有り、運搬・保存は難しいという内容で、ワクチンが日本に来ても果たして問題なく国民に接種することができるのかと言う論調が多かった。

その番組で弊社の綱澤部長が簡潔かつ冷静に次のコメントをしていた。“Thermo King社は発電機も販売しているので、Super Freezerと合わせて使用すれば、電源設備のない場所、僻地、離島でのワクチン接種は問題有りません” 放送後、弊社に多くの会社からSuper Freezerの問い合わせが増えたのは言うまでも有りません。Super Freezerはマグロ漁船の冷凍船庫と同じマイナス60℃を提供できる製品です。一般の冷凍倉庫が提供している最低温度はマイナス60℃です。その温度をSuper Freezerは電源さえあれば何処でも提供できます。必要なくなれば必要とする場所に簡単に移動できます。こんな便利なものは有りません。もう一つの大きな利点は注文を受けてから約3ヶ月で納入できることです。冷凍倉庫を建てるには何年かかるでしょうか?冷凍倉庫が満杯になればこのSuper Freezerを余剰冷凍品保管に使用できます。漁業で水揚げした新鮮な魚介類をその鮮度維持のために役立てることができます。もしマイナス60℃までの超低温が必要なければ、Thermo King社はマイナス40℃の温度を維持できる冷凍コンテナ、Magnum Plusを提供できます。冷凍能力が強いので急速冷凍ができます。特に赤道直下の高温地帯の冷凍維持に力を発揮します。アイスクリームの運送にはMagnum Plusが最適です。冷凍能力が高いだけでなく、チルド温度帯ではきわめて繊細な温度制御が可能です。2009年に提供されて10年余りなので中古市場に出ておらず、残念ながら知名度もまだこれからです。構造が単純であるため故障が少なく、費用対効果は10年使用してもらえば十分納得行く買い物であると確信します。

この度のコロナワクチンの運送・保管に適しているSuper Freezer-70℃の取材を通じ、改めて皆様に知っていただく機会を提供してくれたTBSテレビさん、また使用しているSuper Freezerを快く提供してくださった琉球海運さん及び琉球海運さん関連各社、並びに撮影場所・機材を提供していただいたデポの皆様に改めて御礼を申し上げたい。